百貨店が行う怪しいイベント、それは「外商の全館貸切」イベントですね。何をやってるのか謎のベールに包まれ、あのエンリケさんが伊勢丹の外商顧客でテレビでも話題になっていましたが、あの謎のROOMも、百貨店の多頻度で利用してたり、長くご利用いただいている一族だったりする顧客様が別室であれやこれやと買物しているわけです。
そんな顧客が一同貸し切りで行われるイベント、伊勢丹では「丹青会(たんせいかい)」というものです。
明治から続く高級呉服の販売会が「丹青会」となづけられたのは1933年(昭和8年)。「丹」は赤を表す言葉でもあり、青とともに暖色と寒色、陰と陽の調和を表現している。
招待状ってどんなもの?
百貨店の貸切イベントには「招待状」が必要となります。外商さんから送られてくるものや、贔屓のお店がお得意客様宛に招待する場合もあり、その招待基準ははっきりとは公開されていません(単に売上だけでなく、法人取引等で役職者や秘書さんが招待されることもあり…)
今までは、別紙の招待状が封入されていた丹青会ですが、最近は送付した「封書」がその招待状代わりとなっています。
まあ、これが結構忘れたり、DM届いた時点で捨てちゃう人が多いんですよ。でも忘れても受付で申し出れば、顧客管理されてるので、大丈夫っていえば大丈夫なんですけれどね。
貸し切りイベントは何をするの?
全館貸し切りして何をするかっていえば、それはもう「濃厚接客」ですよ。
だって他のお客さんいないんですからね。もう担当の店で時間決めていくわけです。もっと言えば、行く前に予め新作や購入するものもう決まっていて、ただ行って購入するだけって場合もありますし。
メリットと言えば、「欲しい物が確実に手に入る」ってことと、「限定商品が手に入る(場合がある)」ぐらいでしょうか。貸し切りで優越感に浸る顧客もいるから、そういう人はいいんじゃないですか。ただ、館内でこんな感染症が広がる前は、軽食や飲料が館内で振る舞われた時期もありましたから、いまはもう無理ですね。
他に特徴を列挙すると…
- 値段は安くなるわけない
- わざわざいくってほどのイベントでもない(実は)
- 館内フリードリンク(シャンパン等含む)提供から客層悪くなった
- パパ活女子が写メしまくってうっとおおしい
- 招待客数年々増えてね?
どんな商品があるの?
気になる商品ですが、今年も桁数飛び抜けるぐらいの(富裕層には油田買うより安い)金額のものが出品されます。例えば、
Vacheron Constantin(ヴァシュロン・コンスタンタン) 時価
時価ってなんだよ!
って感じですが、まあそういう顧客を相手にするイベントですから。かつては草間彌生の絵まで販売するぐらいですから、そういうとんでもない商品こそが、このイベントのウリなわけです。
他にもね、
1個4320円~(以上!)のいちごとか、奥様どうします?このお値段!もうおやつなんかに食べたらあっという間にうん万円ですわよ!
今年はデジタルシフトへ
百貨店もこれまでみたいにただ豊富な品ぞろえだけでは差別化や顧客をつなぎとめておくことは難しくなっているので、このデジタル時代に適応すべく、アプリの登録や利用を促進しているわけです。世の中流行っている「DX(デジタルトランスフォーメーション)」ってやつですな。
ま、富裕層はこんな買い方せずに、担当に「あれないの?」だけで案内するのが筋ってもんだから、こんなアプリ使う人ほとんどいないと思いますけどね。いっそのこと、手に入るなら売り場さえいらないって時代なんだから(現実には、富裕層向けは、別室のサロン部屋みたいなところで、商品を持ってくるスタイルに変わりつつある)、売り場ナビゲーションはデパ地下みたいな売り場にこそ馴染むものだろうと思いますよ。
丹青会いくならアプリ登録必須
アプリのダウンロード、登録で、2%のエムアイポイントプレゼントってことですから、10%還元の人は12%ってことで、富裕層ほど得をするのが世の中ですよねえ。だって、消費税分がポイントで帰ってきてるんですから、実質負担ゼロ。高額消費をする人ほど、消費税を払っていないというカラクリが世の大衆に知れ渡ったらと思いますが、皆黙ってますよね…。
今年は緊急事態宣言下であり、延長もあり、中止になるし、濃厚接触ならぬ濃厚接客があるからおとなしくしていたのに、ちゃんと招待状送られてきちゃったんで、まあ行くとしますか。またきっと、昼間からパパ活女子と同伴のイケイケ社長とか、法人招待でマダム徒然のお客様とか、いろんな人相が見られそうなイベントですが、人間観察してきますね(笑)
あ、あとお土産ことし何かなー。
前回の2020年秋冬はeaseさんだったけど。
また焼き菓子っぽい感じはするけれど、観察してこよっと。
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