3/25ついに発表「事業再構築補助金」公募要領を読んで早速提案のポイントをまとめて解説!

事業再構築補助金
事業再構築補助金のホームページ

 一般会計の総額が過去最大の106兆円余りとなる新年度予算は、参議院本会議で採決が行われ、自民・公明両党などの賛成多数でやっと可決・成立しました!

これにあわせて、公募がはじまるとずっと言われ続けていた「事業再構築補助金」の公募要領がついに発表され、中身が見えてきました。コロナ禍の事業転換や、新分野進出を狙う中小企業にとっては、この補助金を通して、新たな事業展開を計画しているところも多いハズ!

早速、公募要項を読み込んで、ポイントを解説してみようと思います。

記事タイトル

1,ケアレスミスは連絡なし!審査対象外!

2,「目的」をよく読めば、採択への道が見える!

3,経費総額と補助額を確認しよう!

4,類型によって適する業界業種がある!

5,補助額3,000万円以上は金融機関も「確認書」必須

6,その他申請の留意点”ミラサポPlusの登録忘れずに!

7,第1回申請受付は4月15日から4月30日まで

8,必要経費を有効に使って採択率アップを目指そう

9、事業計画書はPDFでA4サイズ15ページ以内

10,審査通過のためのポイントは「プロ」の仕事を!

1,ケアレスミスは連絡なし!審査対象外!

 今回の事業再構築補助金ですが、作成にあたり、迅速な審査と交付決定を目指すためか、作成におけるポイントが予め注釈として記載されています。

事業再構築補助金 公募要領(第1回)

 基本的な補助金額や補助率、補助対象に当たっての売上減少要件等はもう既に公表されているので、今回新たに公表された内容のポイントだけ絞って解説します。

※なお、卒業枠(中小企業→増資や人数増で中堅企業へ)、グローバルV字回復枠、緊急事態宣言特別枠(補助率が優遇)は、レアケースに付き、今回解説対象から省きます。

申請書式、要件ミスは審査さえされない

P.3 申請【注意事項】書類不備は審査しない

 まず大前提ですが、「ケアレスミス」は「審査除外」となります。間違っているかどうかの問い合わせさえきっとくれません。ここにもありますが「中堅企業等であるにも関わらず、通常枠に補助率3分の2の事業計画を提出等は、審査できない」(正しくは、中堅企業は2分の1補助)と書かれています。

 おそらく、多数応募される申請書を効率よく読み込んでいくため

  • 申請書類の種類、要件(サイズや、ファイル形式、枚数)が満たされていない
  • 記載内容の要件に合致していない(例:中堅企業が中小企業枠で記載、申請する)

これらは、審査さえされずに、ポイっされるとおもいますので、提出要件はきっちり守りましょう。

コンサルなどの外部支援者は記載しないとあとで怖いことに

P.3  申請【注意事項】外部支援者の記載

 申請書の作成にあたっては、認定経営革新等支援機関」と一緒に作成することが求められています。加えて、外部支援者として事業計画の作成を支援してもらうことは許されています。ただし、作成にあたって

  • 「事業計画書作成支援者名」
  • 「作成支援報酬額」(報酬の内容、成功報酬の場合は採択時に支払う金額も記載

が求められています。おそらく代行申請などによって高額な作成費や支援料を要求するコンサル会社やビジネス支援会社を抑制するためと思われますが、自力で作成が困難な場合は、外部支援者を活用することも有効でしょう。ただし、この注意事項のように「社名を記載できる」ところにお願いすることが肝要です。万が一大量に複数支援している支援機関は、きっと中小機構から目をつけられて、適正かどうかの査察が入るのかもしれません。

 経理・財務的な助言アドバイスは認定経営革新等支援機関(例:税理士や中小企業診断士等)、事業そのものの計画や助言は、外部支援者等と分けて、組み合わせて提案してもよいでしょう。その際もきちんと署名ができる機関、企業と計画書を作成することが重要です。

不適切な例にあたらないように注意を

P.4 申請における不適切な例

 要項の注意書きにも記載されていますが、高額な成功報酬を求める(あるいは裏で要求する)等の事業者が今回の事業再構築補助金においても、いくつか噂が流れてきます。今回、申請に当たり不正行為があった場合は、認定経営革新等支援機関であっても、認定取り消し等強い措置がとられることが発表されています。

外部支援機関を頼むときも、

  • 契約とサービスが不透明
  • 書面でのやり取りを拒否し、口頭のみにこだわる
  • 不正行為や偽装の指示、指導

これらがある企業とは付き合わないのが鉄則です。

2,「目的」をよく読めば、採択への道が見える!

 申請書を書くにあたって、とても重要なポイントがあります。それは「補助金の目的に合致しているか」です。これを外すと、採択か否かの当落線にさえ乗らず、審査落ちしてしまいます。なんのための補助金なのか、しっかりと「目的」を理解しておくことが大切です。

P.6 事業の目的

ここで目的の狙いを構造化すると、次のようになります。

  • 「当面の需要や売上の回復が期待し難い」=売上減少要件
  • 「ウィズコロナ・ポストコロナの経済社会の変化に対応」=既存事業からの転換・新分野の必要性
  • 「新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編」=方向性を4つ示してくれている
  • 「取り組みを通じた規模の拡大等、思い切った事業再構築」=付加価値年率3.0%以上、V字回復
  • 「中小企業等の超世線を支援」=補助金にて3分の2、2分の1を補助

これを頭の中に叩き込んでください。ここからズレたら審査されません。絶対に!

50%超の議決権を有する子会社は同一法人=別々に応募できない

 グループ会社はいくつかの会社をお持ちの企業で、それぞれの法人で申請を出そうと思っていた企業もあったかもしれません。今回公募要項に「50%声の議決権を有する子会社は同一法人」と規定されましたので、別々に申請はできなくなりました。ただし、これらの事業をまとめて「複数の事業として1法人で申請」することは可能です。

P.8 子会社は議決権50%以上で同一法人とみなされる

 ※複数企業における提案は、「P.13 その他」に記載されていますので、ご確認下さい。

3,経費総額と補助額を確認しよう!

 申請要件は既に見てらっしゃる方が多いと思うので、通常枠は記載の通りです。補助金額は、中小企業であれば、100万円~6,000万円ですので、補助率3分の2ですから、事業費としては150万円~9,000万円の計画を策定する必要があります。

P.8 補助対象事業の類型及び補助率等

 もちろん、補助金なので「一度全額を支払った後に精算」されますので、資金繰り計画もあわせて見ておく必要があります。それゆえ、3,000万円以上の補助金額の場合は、認定経営革新等支援機関に加えて、金融機関も一緒に策定すること(P.10 「補助対象事業要件「通常枠」要件③」)に記載がありますので、ご留意ください。

 中堅企業の場合、補助金額の積算方法が若干ことなるので、凡例に出ている要件を参照してください。補助率が2分の1になっているのですが、補助対象経費8,000万円の2分の1に加えて、超過した分は3部の1が補助されるという計算になっています。(2億円の経費に対して、8,000万円が補助されることになるので、トータルでいうと5分の2補助ということになりますね。

P.8 中堅企業の補助額は2分の1と3分の1の合算で積算

4,類型によって適する業界業種がある!

P.10  補助対象事業の要件「通常枠」

 補助金の対象となる要件は4つあります。

  1. 令和3年3月17日に発表された事業再構築指針」に示されている「事業再構築」の定義に該当する事業であること。
  2. 直近6ヶ月のうち、任意3ヶ月の合計売上高がコロナ以前より10%以上減少
  3. 事業計画を認定経営革新等支援機関と作成補助金額3,000万円超える場合は金融機関も加えること)→相談だけでなく確認した旨の書面が提出時に必要です
  4. 補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3・0%以上の増加

  顧問税理士や会計事務所が認定経営革新等支援機関であれば、話が早いですが、これらの接点がない場合は、事業管轄地域の「商工会・商工会議所・金融機関」と相談にいくことが必要です。このコロナ禍で事前の予約の上での相談等になっていますので、申請期日に間に合わない可能性があります。早々に相談予定の方は、早めに連絡、予約等をしておくことをオススメします。

  なお、税理士や中小企業診断士で、新たに相談を受けてくれるところが公募のHP上等で公開される見込みとの情報がありますが、3月末の年度決算締めからの税務処理等、税理士はこの時期顧問先企業以外は新規受付をしてくれない(ましてやこの補助金は誓約をしなければならないリスクを負う)ため、接点がない場合は、第二回以降に万全の準備をしてから申請することもアリではないかと思います。

類型選択によっては既存事業を将来廃止、縮小の必要ありを注意

事業再構築の類型のどれに当たるかを選択しなければならないのですが、中小企業にとっては難しい類型も存在します。

P.11 事業再構築要件における類型の種類

この類型においても参照すべきものが「日本標準産業分類」で申請書には説明・記載することが必要です。

事業再構築指針の手引き P.33「日本標準産業分類」とは

5つの類型に求められている業種や業界はコレだ!

「新分野展開」は、新たな製品(サービス)を製造or新たな商品(サービス)を提供して、新市場に行くというもの。製品の新規性(自社における取り組みと、市場競争優位)を説明した上で、市場性についても事業計画に盛り込んでいくことが必要です。おそらく製造業をターゲットとした類型ではないかと思います。

「事業転換」は、同じように製品(サービス)を製造or提供することは変わりませんが、業種を変更することなく主たる事業を変更すること。手引にも「【中分類】76飲食店」を変えずに、其の中である「【細分類】7621日本料理店→7625焼肉店」など細分類内での転換と例示されています。おそらく飲食サービス業など、営業自粛やコロナ禍の接触回避などで業態が厳しい中小企業を想定した類型と考えられます。

事業再構築指針の手引き「3-2.事業転換について(事業転換の要件を満たす例)P.12 参照

「業種転換」は、同じように製品(サービス)を製造or提供することは変わりませんが、主たる業種を変更することとなっています。【大分類 レンタカー事業は物品賃貸業→ペンションは宿泊業】したがって、転換後の主たる事業そのものが変わりますので、「今の事業を辞めて全く新しい分野をやりたい」中小企業を想定した類型といえます。

「業態転換」は、製品(サービス)等の製造方法等を相当程度変更することとなっています。しかも、過去にやったことがなく、製造や提供方法の新規性が問われます。既存の設備の撤去や既存の店舗の縮小等を伴うもの又は非対面化、無人化・省人化、自動化、最適化等に資するデジタル技術の活用を伴うものとなっていますので、「有人工場→無人工場へ」や「接客飲食店→自動販売機のみ無人接客」などで、定量的に新規性や収益性を説明する必要があります。

事業再構築指針の手引き「5-5.業態転換について(業態転換の要件を満たす例)P.23 参照

 ダンス教室がオンラインダンス教室に転換など、「デジタル化への思い切った対応」が求められる類型であると考えられます。

「事業再編」は合併や株式交換などで思い切った転換を図るもので、おそらく金融機関とともに策定するレアケースと思われますので、ここでは解説を割愛します。

5,補助額3,000万円以上は金融機関も「確認書」必須

 申請書を作成するうえで必須要件となっている「認定経営革新等支援機関」ですが、事業計画と申請書について相談をした上で「認定経営革新等支援機関による確認書」を提出する必要があります。押印か誓約頂く形となるので、不正申請防止と、内容についての実現性を第三者的に確認してもらうのが目的と言えるでしょう。

 また、追加条件として、補助金額が3,000万円以上中小企業であれば、4,500万円の経費の3分の2に当たる金額)の場合、金融機関にも「確認書」をもらう必要があります。

 この点書類不備があると、そもそも審査せずで其の旨の連絡もなしに落選となるのでご注意ください。

6,その他申請の留意点”ミラサポPlusの登録忘れずに!

 申請に当たって、申請企業や個人事業の「財務情報」を中小企業向け補助金 総合支援サイト ミラサポPlus内の「電子申請サポート」に入力し、内容をブラウザの印刷機能でPDF出力した上で、GビズIDでの申請時に添付ファイルとして提出する必要があるようです。

P.20 その他注意点

 ミラサポPlusを活用していない中小企業も多数いると思いますので、申請までに会員登録し、企業情報等入力を進めておいたほうがよいでしょう。

ミラサポPlusへの会員登録、情報更新を忘れずに!

ミラサポPlusへの会員登録はこちら 

申請書の提出から採択決定まで、GビズIDプライムアカウントによって電子申請で行われます。GビズIDの取得がまだの方は、急ぎ申請を行って下さい。

なお、取得が大変混雑しているとのことですので、もしかしたら申請ギリギリのID発行になってしまうかもしれません。

P.15 申請から採択決定までの流れ

少なからず、3月決算の企業は、確定申告書の作成、それを踏まえた上での認定経営革新等支援機関との相談、事業計画の作成となりますので、どちらにしても早めに当該機関への相談が第1回目に提出を予定しているのでは必須要件と言えるでしょう。早めの準備が重要です。

7,第1回申請受付は4月15日から4月30日まで

 公募開始といわれても、まだ要領が公開されただけ。申請は令和3年4月15日(木)から予定となっています。それまでに事業計画の策定、必要書類の準備、相談先となる認定経営革新等機関への事前連絡、必要なミラサポPlus等の登録を進めておきましょう。これらの準備を予めしておくことで、今後追加や変更があったとしても落ち着いて申請をすることができます。

前もって準備できる資料、登録はお早めに!

 もちろん、この補助金は年4回ほど募集予定とのこと。第1回目の状況を見据えて、二回目以降に戦略を練るのも1つの方法。落選しても計画の練り直しで再度の申請もできますから、諦めず活用できる道を検討してみましょう。

8,必要経費を有効に使って採択率アップを目指そう

 補助金には、必要経費対象外経費が存在します。どれが含まれて、どれが含まれないか、項目を確認して有効に活用しましょう。

補助対象経費には「専門家経費」も含まれています。1日4万~5万円が上限となっていますが、見積書等をいただくことで、事業計画の支援を受けることができます。(申請時には外部支援機関として名称を記載する必要あり) 

P.18補助対象経費

また、一般的に汎用性がある経費は対象外となっています。他への転用や利用が容易なもの、換金性が高いものはほぼ対象外と考えていいでしょう。

P.20 補助対象外経費一覧

既に着手中(2月15日以降)の経費も事前着手申請で対象に!

 今回、事業再構築補助金が公表されたのが令和3年2月15日であり、その後公募要領が発表されるまでの間が開いており、その期間にコロナ禍への対応をスピーディにするため、採択決定前に支出した経費も「事前着手申請」を行うことで、経費に含めることができます。

事業再構築補助金の概要(令和3年2月15日)P.9 事前着手承認制度

申請は令和3年3月26日以降に、事前着手受付について指定されたメールアドレスに補助金の本申請とは別に申請を出すことで、承認をもらえる(確約はされていない)ことになっています。

P.21  事前着手申請の手続き

もう着手し始めたような事業を今回申請予定の場合は、交付決定日まで事前着手申請をメールするのを忘れずに行っておきましょう。

事前着手申請は「交付決定日」までに完了させておく必要あり!

9、事業計画書はPDFでA4サイズ15ページ以内

申請は電子申請ですが、事業計画書は指定要件があります。確認をしておきましょう。

P.23 事業計画作成における注意事項
  • 事業計画書は「A4サイズ」「15ページ以内」「PDF」ファイル
  • ファイル名は指定あり!「ファイル名確認シート」にて確認を!
  • ファイル名「事業計画書(事業者名)」で!

  一応15ページ以上になったとしても見ていただけるとの発言が、中小企業庁の担当課長の説明会であったのですが、迅速審査及び審査に影響を与えないという点では、規定されたページ数を守ることが肝要と思われます。

申請に必要な書類は忘れずにチェックしましょう!

 書類の名称と書類に必要な要件を確認し、それぞれ必要な機関や会員登録を通して、もれなく入手・準備して下さい。

P.26 申請における「添付書類」

 ミラサポPlusの「活動レポート」や「BIレポートは任意だとのことですが、加点要素となるかどうかはわかりかねますが、本事業計画を策定する上では必要な内容であり、市場性のところにもSWOT分析を行うような記載があります。認定経営革新等支援機関に相談するよう記載されていますが、おそらく今回の申請を期に「記入」しておくのがよいと思います。(事業の考え方について整理できるため)

P.23  補助事業の具体的取組内容

 現在の事業の状況、強み・弱み、機会・脅威、事業環境、事業再構築の必要性、事業再構築の具体的内容(提供する製品・サービス、導入する設備、工事等)、今回の補助事業で実施する新分野展開や業態転換、事業・業種転換等の取組、事業再編又はこれらの取組について具体的に記載してください。

 また、これは邪推ですが、これらのミラサポの仕組みが利活用十分されていなかったとこに鑑みて、デジタル化を進める政府として、中小企業の会員登録、データの登録と更新、e-Taxなどとの連携を視野に入れた実績作りも兼ねているかもしれませんので、将来的にはこれらのID登録やデータ活用は最低限の補助金要件になっていきそうな予感はします。

10,審査通過のためのポイントは「プロ」の仕事を!

 なんといっても、今回の補助金は「事業計画」が肝であり、そのための裏付けとなる「市場分析」と「資金計画」が採択にあたってとても重要な要素となっています。自ら作成が難しければ、外部支援者や、これまで顧問先がなかった中小企業も、あらためて税理士や会計事務所と顧問契約をし、経営の健全化等を図ってみるとよいでしょう。

 コロナ禍はどの企業、分野にも同じように制約や厳しさを突きつけてきます。けれど、それを乗り越えて事業を継続することこそが「経営」です。実直に、諦めず、この難関を乗り切って生きましょう。

モッピー!お金がたまるポイントサイト

シェアしてくれたらうれしいです!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUT US

cheesewithoutcheese
本業はマーケティングと事業再生(赤字立て直し)、新規事業立ち上げの仕事をしつつ、兼業でコピーライターをしています。これまでの数々の失敗と間違いを反省し、同じ過ちをしないように、自分への戒めを込めて、ブログを綴ります。