お店でイライラするのは「あなた」のせい
何か買い物に行ったり、食事をしたり、外のお店でサービスを受ける時は誰でもあることでしょう。でも、そこで時間がかかったり、言葉遣いや態度で「すぐキレて」しまう人もいます。
いまは、サービス業全般で人手が足りない時代。自動販売機やセルフレジなど自分でやるものは別として、「相手」があってこそ成り立つものには、「人」である以上、ミスや失敗もつきもの。そんなことが起こるたびに「イライラ」していたら、街なかすべてが「敵」のように見えてくるかもしれません。
確かに、店員に非があることもあるでしょう。ちょっとした一言に心がこもっていないと感じることや、雑に扱われたりしたら、怒る気持ちになるのも無理はありません。
しかし、「なぜ、そのような言動が起きるのか」に着目することで、争い事や無駄にイライラする事を回避することもできるのです。
例えば、レジやお会計が長い列で、時間がかかっているとき、
「まだかよー。遅いよ!」「まだまだかかる」「おっそいなー!!!」
と、「待たされている事実」にだけ着目すれば、どうにもならない現実にイライラしてしまうことでしょう。いつまでもその「変えられない事実」に着目していたら、怒りは増幅するばかりです。
けれども、発想を変えて、「なぜ」という視点を持つだけで、様々な物事の背景やひらめきを得ることもできるのです。
いま、スーパーに買い物に来ている。夕方の買い物時間。レジにはたくさんの人が並び、長蛇の列ができている。この長蛇の列から自分の順番までどのぐらい時間がかかるだろうか?
一人あたり会計で1分半かかっている。いま目の前に並んでいるのは5人。ということは、自分の番がくるまで7分半後に順番がやってくる。
これがセルフレジなら、現金のやりとりをする必要がないから、20秒は短縮できる。5人で50秒。それでも、7分半→6分40秒になるだけ。
店員がなれた人で、動作が一人あたり10秒短縮しても、5分50秒たらず。店員のレベルアップやセルフレジ導入など人件費や設備投資がかかる方法で、減らせる時間は数十秒。これらの費用が増大したら、結局は買い物する消費者が費用を反映された価格で商品を買うことになる。
殺到する同じ時間に、並ぶことをわかっていて、並ぶのは果たしてだれが悪いのだろうか。もっと計画的に時間をずらす、他の店を探す、そもそも買い物がいま必要かを考えるなど、回避する方法もたくさんあるはず・・・。
スーパーの列に並ぶ間の妄想
みたいなことを考えていたら、自分の番がくることなんてあっという間にに感じられるはず。たった数分、「待たされている」時間にする、「考える」時間にするかは、自分次第で帰らえるのです。
本当に満足するサービスは、「お金」より「思いやり」
高いお金を出せば、よいサービスが受けられる。そう考える成金の皆様が多くいらっしゃいます。稼いだお金なんだから、好き放題していいだろうと考えるのは、本当に正しいと思っているとしたら、どうかしている。
サービスを提供する人は、あなたと同じ「人」なのです。仕事としてプロフェッショナルなサービスに徹してくれていますが、「提供する側」の配慮ができるお客様には、気持ちで返してあげたくなるのが、サービス業というもの。
例えば、よく飛行機で食事を配る順番が遅いとお怒りのお客様がいらっしゃいますが、これも先の例にあるように、レジで待つのと一緒。誰よりも先になるか否かで、人生が終わるなんてことはなく、少しの時間の差であり、その順番で人のランクが決まるわけでもありません。
「忙しそう」なら、「忙しいのにありがとう」と一言添えるだけで、サービスする側もピリピリした空気が和らぎ、お客様への印象が強く残ります。たった一言ですが、それだけで、サービスは変わるものです。
ビジネスクラスのお客様に、こだわりの強いお客様が多く、ファーストクラスには余裕があるお客様が多いというCAさんの話も、なんだか納得行くような気がします。
イライラは、あなたの人生を不幸にする
三歩あるけば、怒りが湧いてくるような人も、最近は街なかで多く見かけるように思います。「遅い」「まずい」「態度が悪い」「挨拶がない」「汚い」「間違っている」と、飲食の口コミサービスに抱えれている多くは、「味」ではなく、「接客サービス」について評価しているユーザーが多いぐらい・・・。
相手の非を突っ込むことになんでそれほどのエネルギーと時間を費やすのか。憂さ晴らしをしても、自分自身のはけ口を見つけただけに過ぎず、店にとっても、自分にとっても、何も改善はしていないのです。
SNSが一般化した時代においては、特に「批判・批評=正しい」という態度に出る人が多く、ネットは「否定的」な言葉の嵐。人生の時間をそういったマイナスな言葉で埋めていくのは、ちょっと虚しいですね。
以前にも書きましたが、「イライラ」とは、「現実と理想のギャップ」から生まれるということ。その「理想」は「あなた自身が勝手に決めた理想」であって、「相手の理想」ではありません。つまり、人に対して「こうあるべき」と決めつけなければ、イライラすることもないのです。
このことに気づくまで、私もイライラが募って毎日が大変でした(汗)
でも、いまは違います。起こってしまったことは、変えられないのです。それよりも、目の前の事実に対応し、よい方向に進むほうがはるかに生産的で、前向きです。
組織運営がうまい上司は、単に「叱る」のではなく、叱り方に工夫をしています。
「3つぐらい褒めてから、1つぐらいの変えてほしいことを言う」
人は頭ごなしに批判されて、心地よい訳がありません。叱るようなマイナスの言葉をいうためにも、それを受け入れる雰囲気を作ってから言う。言い方一つで、トゲがある言葉か、やさしい言葉になるかは、あなたの「会話」の運び方次第なのです。
店舗やサービスで、心地よいサービスを受けたければ、イライラしないこと。そして、それらの状況を素早く察知して、どうすれば、自分の要求が通るか。
「何を言うか、よりも、どうやって言うか」
が大事なことを理解すれば、人生はもっとうまくいくと思うのです。
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