新型コロナウイルス感染症の流行収束にともなう旅行業界・宿泊業界の経済的打撃に対し、官民一体型の地域活性化、需要喚起を目的としたキャンペーンが「Go To キャンペーン(7月22日から開始)」です。
国内のコロナウイルス感染者数の再びの増加や東京都を中心とした感染の広がりから、「旅行なんて・・・」という声がある一方、観光を経済の主軸とした地方では、「感染対策をした上で、来てくれるのであれば・・・」と反対も賛成も難しい状況。今後の推移はわかりませんが、制度をスタートさせるというのであれば、適切な対策と自己責任で、打撃をうけた業界を支えるられればいいのですが・・・。
とはいえ、制度がちょっとわかりにくいので、キャンペーンを活用するといくらお得になるのか、計算をしてみました。
※旅行代金試算に誤りがあったので訂正し直しました(7月12日修正更新)
旅行代金の「半額」に対する補助キャンペーンが基本
1名1泊2万円が上限という数字だけが独り歩きしているように思いますが、旅行代金のいくらが対象となるのか、計算をする上で基本ベースとなるのは「旅行代金・宿泊代」の半額から割引額を計算するということです。(※9月から始まる地域共通クーポンは、計算をシンプルにするために無視します)
支援額は、上限:1人1泊あたり2万円/日帰り1人1万円 |
ですから、ホテルに宿泊するという前提で、試算をし、どういうお得感になるのか、見てみましょう。
❌間違えた計算方法(以下は、間違いです!) |
☑宿泊代:1泊10万円の宿 ☑4人家族で旅行するからといって、2万円×4人=8万円が補助(と勘違い) 10万円ー8万円=2万円で泊まれる! ←勘違い! ※旅行代金の半額(1/2)を対象として計算をしなければならないため |
規定に照らして計算すると以下となります。
⭕規定どおりの計算 |
☑宿泊代:1泊10万円の宿▶半額は5万円(助成対象額) ☑助成対象の7割(もしくは、総額の35%)が旅行代金補助額だけど、 上限が2万円のうち宿泊助成は14,000円が上限 これが計算の基本 ☑4人家族で旅行すると、14,000円×4人=56,000円が上限 10万円/2=50,000円と上限56,000円の比較?▶上限5万円で泊まれるということになるのか。 この辺の「複数人」予約はちょっと複雑怪奇ですね。(旅行条件書が届き次第更新します!) |
だから、1泊ぐらいだと、割引額やお得感があまりないのかも?と思ってしまう一方、このキャンペーンにあわせて、宿泊代やツアー代金を割高にはじめから旅行代理店やホテルが設定されていると、実質の支払額がお得にならない可能性もあります。
キャンペーンの活用にかかれているように、旅行代金の半分は2万5千円ですから、5万円の旅行代金・宿泊代金でも、(クーポン含む)支援額上限は2万円なので、超過差額は「自己負担」ということです。でも、宿泊分は地域共通クーポンを抜いた額になるので14,000円が上限ということですね。
宿泊と交通はセットで取らないと総額が対象とならないので、宿泊と交通を別にとっている人は注意が必要です。ただ、金額と助成額によっては、ツアーがいい場合と、宿泊だけがいい場合があると思います。
「旅行代金半額」VS「一人あたり上限額」のせめぎあい
お得度を計算する上で、旅行代金の半額と、一人あたりの上限額で、できるだけ「支払額を最小化」したいと思うのがお得にキャンペーンを利用する上で重要なポイント。計算を一覧表にまとめてみました。
シンプルに計算するために、9月から開始が遅れる「地域共通クーポン」は無視して計算します。
★1名1泊(14,000円上限)の場合の実負担額の計算
ホテルの宿泊や旅行ツアー(飛行機+宿泊セット)でも対応していることろ考えると、助成額上限までつかうなら4万円位を狙い、26,000円の実負担額なので、いつもは日帰り出張だけと1泊ビジネスホテルにしていこう、みたいなことが可能になると思います。
1名1泊なら、4万円のツアーを申込み、26,000円でけるのが一番おトク
一方、友人や恋人・夫婦でふたり旅(1名1泊2万円上限❌2名分=4万円上限)というのであれば、以下の通りの試算となります。
★2名1泊(14,000円❌2名で28,000円上限)の場合の実負担額の計算
2名だと結構いい宿に泊まるのがオススメですね。1泊8万円の高級旅館が52,000円で泊まれるなんてお得すぎますね。あるいは、ツアー旅行であれば、2名で8万円だと、それなりのクラスのホテルや旅館に泊まれることでしょう。
ビジネスホテルと違い、高級ホテルや旅館だと、ルームチャージ的な課金になるので、1名も2名も宿泊代が差額が小さいため、2名での宿泊や旅行がオススメ。Go To キャンペーンの助成額がお得度に響いてきます。
2名なら、8万円の高級ホテルかツアーで、52,000円でいけるおトク
で、本当に大事なポイントは、このGo To キャンペーンは「連泊するほうがお得」ということです。
2名2泊だと、助成額上限が倍になる(14,000円❌2名❌2泊=56,000円)んですよね。ですから、2名2泊計算だととんでもないことになります。
★2名2泊(56,000円上限)の場合の実負担額の計算
だって、2名2泊で160,000円の旅行ツアーが104,000円で済むわけですからね。高級温泉旅館とか泊まる旅行でいけば、1泊でもう1泊ついてくる感覚!
2名2泊なら、高級温泉旅館や高級リゾートに2泊やビーチリゾートホテル付きツアーでおトク
この流れだと、沖縄はキャンペーンで大殺到な印象があるんですが・・・。3密にならなきゃいいんですが、必然的にこのキャンペーン、「富裕層」にはめちゃくちゃお得なキャンペーンと言う感じの印象がするわけです。(海外旅行で使えるキャンペーンだったらどれほどよかったかと思うぐらい)
家族旅行で使うときも連泊がお得?
家族Go To キャンペーンを使うときも、連泊したほうがお得になるんでしょうか。早速試算してみましょう。
4人家族(こども料金設定は無視)
飛行機+宿泊ツアーという設定
★4名2泊(112,000円上限)の場合の実負担額の計算
32万円のツアーが208,000円でいける。東京から地方だとなかなかこのレベルの旅行商品を探すのが困難でしょうから、地方から東京でのディズニーリゾートに向かう旅行や、や東京から大阪へユニバーサルスタジオジャパンに行くニーズで使われる感じだと思います。
これすごいですね。地方から上京するディズニーファンはこれ絶対使うでしょうね。その分お土産代に使える訳ですから、オフィシャルホテルは満室になる予感大!
家族で2泊なら、地方から2泊の東京ディズニーリゾートツアー、東京から大阪へ2泊のユニバーサルスタジオジャパンツアーがおトク
助成額を最大限活かしつつ、快適な旅行をする金額を把握する簡単な式は、
1名1泊なら、4万円を狙う(26,000円で行ける) 2名もしくは2泊なら、8万円を狙う(52,000円で行ける) |
と、覚えておきましょう!
「新しい旅のエチケット」を守って配慮した旅行を!
とはいえ、感染拡大の一翼を担っては元も子もありません。国土交通省と観光庁は、これからの旅行におけるマナーとして「新しい旅のエチケット」を定め、公開しています。
地方は都心と違って医療体制が不十分なところもあります。救急車も、重症の場合は2時間かかる場所や、ドクターヘリ出ないと緊急搬送ができない離島など、万が一が起こったときに、現地の方や行政、救急・病院にかかる負担は多大なものです。
出発直前に体調が悪かったり、発熱が認められるときは、潔く中止にするといった決断も重要であろうと思います。各旅行会社や航空会社も、キャンセル時の手数料について、減免したり、少額にするなど、無理な旅行を避けるように設定がされていたりします。
経済を支えつつ、感染拡大も配慮する。どっちも大事な話。気をつけながら、新しい生活様式を確立していきたいものですね。Go To キャンペーンは、7月22日(水)以降の旅行から対象としてスタートです。
注意:本投稿では、地域共通クーポン(9月以降開始予定)については、総額計算から除外してあります。スタートしていない制度と、旅行先で使うお土産等は、ツアー手配のお得計算に含めるのはちょっと違うかなと思うところもあり、除外したところです。
また、詳細発表があり次第、こちらのクーポンをお得に活用する方法を投稿しようと思います。
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