今回の記事は、「小論文」を直前に控えた受験生が、
これまでちょっとセンター対策や弱点強化対策に力を入れすぎて、
ついつい後回しになってしまった人に、
最後のあがきをしてもらうために書いています。
採点者の目には「減点」で受験生を不合格にさせる
入試まで時間がない。
これは受験生共通の悩みです。1分1秒進んでいく受験直前に、
あれこれ悩んでいる暇はありません。
やるべきことはただ1つ。
「小論文の書き方」を振り返ること。
まだ一度もやってこなかったという人は、以前書いた記事を参照してください。
出題された課題に対して「俯瞰的」な視点でみて、
立場を整理し、自分はどういう意見や解決が選択(支持)できるか。
理由を論理的に説明するだけのものが小論文。
あなたが「書き方」にさえ慣れてしまえば、「考え方」は否定されない。
(もちろん、倫理的な問題を超越するような考え方は、厳密には、書式というより論理構成という点でマイナスになることはあります。)
だれでも「逆転可能」な強化なのです。
さて、そん小論文は、何がポイントか。
それは「減点されない」ことです。
なぜ、「減点対策」が有効かといえば、先に上げたように
「考え方は人それぞれ」であり、それ自体は「採点対象に含まれない」からです。
採点されるのは「あなたが客観的に論述できるか」を問うているだけです。
つまり、「ミス」さえクリアすれば、低い点数はと利用がない科目といえるでしょう。
だから、二次試験やこれから直前対策でも、全然間に合うのです。
今年のセンター試験のようなトリックはない
センター試験の数学で、トリッキーな問題がでましたね。
確率の問題で、コインの「表」と「裏」に対する確率。
これまでは、「表と裏が2分の1の確率」と明記されていましたが、
今年からは「表がでたら、裏が出たら→結果(1/2)」と自分で仮定を置くと言う話。
これ、小論文に慣れていれば当たり前にできた話。
絵やグラフや、説明文から、「何が定義できるか」は、
小論文を書くときに前提としてやること。
だから、「文章→定義化」の流れがわかっていない受験生からしたら
戸惑ったかもしれません。
でも、大丈夫。小論文はいつでもそんな感じ。
書かれていないことや、曖昧なことは「自分で仮定を置く」ことで、論述を進めればいい。
そうやって、「議論の前提」が自分で設定できるかも、採点対象として見られています。
だから、センター試験の数学Ⅰのようなトリッキーさはない。
いや、小論文はいつだって、「定義」から書き始めるんですから。
安心してください。落ち着いて問題文を読めば、そこにちゃんと書かれていますから。
動揺こそ、合格を妨げる敵です。
「意見」ではなく「立場」を客観的にサンドイッチ
問題文の「定義」は終わった。そして、実際に書き始める。
その時迷うのは「どういう構成にするか」です。
客観的とはなにか。
今一度考えてみればいいのです。
例えば、クラスの掃除当番は、誰がやるべきか。
という課題を解決するとき、
Aグループ:昨日やらなかったBグループがやれよ!
Bグループ:今日の当番はAグループだから、Aグループがやるべき
この議論は平行線です。
ずっと解決しないまま。客観的な議論は、これを整理し、解決する方向性を示す必要がある。
それなら「サンドイッチ」を考えればいいのです。
サンドイッチは、「パン」の間に「具」が挟まって、いますよね。
つまり、
「パン」
「ハム」
「パン」
という構造を持つ。ということは、
「パン」=Aグループ
「はむ」=Bグループ
と仮定して、論述の進め方は、
Aグループの立場
Bグループの立場
Aグループの立場(必然性がある!)
と挟み込みをすればよいのです。
もちろん、3つ以上の立場を組合せて、全体を網羅したほうが「優れた小論文」には
なることでしょう。
でも、いまはいつですか?直前ですよね。
試験直前に「質」を追求するよりも、
「失敗しない」ボーダーラインを超えることが優先です。
先程の、掃除はどちらのグループがやるべきか、に話をもどしてみれば、
Aグループの立場=「昨日掃除をしなかったBグループが掃除を今日するべきだ」
Bグループの立場=「今日の当番はAグループだからAグループが掃除をするべきだ」
Aグループの立場=「確かに、昨日しなかったが、今日順番が入れ替われば、後のスケジュールも全部変わっていく。やらなかった昨日を反省し、今日はルール通りBグループがやるべきだ」
ここで出てきた「必然性」は「反省をする」ということ
小論文では「変えない立場」と「変える立場」をわけてかくことで「客観性」をもたせることができます。
「ルール」→まもるべきもの
「反省し改善する」→すぐできるもの
というメモ書きをはじめてにしておけば、この論述の展開はきまったようなもの。
Aの立場とBの立場をサンドイッチのように挟み込む。
これで小論文という受験は料理がほぼ完成したと言っても過言ではありません。
サクラサク受験生は「書けた」か「書けない」か
小論文科目は、「論理的な構成」に沿ってかければ、合格できるもの。
だから、試験科目に「小論文」があった合格した受験生はみな、こういうでしょう
「小論文は書けた」と。
内容がどうか、どっちの立場が正しいかなんて求められていない。
考えの中身ではなく、考え方が「議論」に沿っているかだけ。
あなたの考えが、あなた自身だけに固まらず
「みんなと議論を交わせる」素地をみているといってもよいでしょう。
だから、「減点」されないように、「書ければ」合格は手にすることとができるのです。
サクラサク季節まで後少し。
ゲンを担いで、「カツ丼」を食べたりするよりも、
「一回深く1本論文を書いてみる」
ことで、自信がうまれることでしょう。それさえできれば対策もできたも当然。
過去問を何問解くよりも、1つの論文の「ミス」を復習で改善するほうが
直前対策は効果がでます。
直前チェックリストはつぎを参考にしてみてください。
✅問題文を正しく読み取っているか
✅議論の中心となるないように線が引けているか
✅書き始める前に論理構造(サンドイッチ)が書けているか
✅自分の立場の客観性のある理由が列挙されているか
✅全体を俯瞰でみて、議論に無理がないか
✅字数は制限字数の8割~9割を満たしているか(超過は×)
さあ、試験も本番がやってきます。
ここまで読んでくれた受験生のあなた。どうもありがとう
きっとあなたに「サクラサク」がやってきますように。
深呼吸したら、上のチェックリスト、もう一度確認し直してください。
それで大丈夫です。全力を尽くしましょう!
受験生頑張れ! 試験を受けた先輩は、みんなあなたのことを応援している!
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