窓の向こうは別世界
考えごとを続けると、机や狭い空間など、どんどん視野が狭いところに無意識にいくことがあり、結果として、考え方まで「狭く」させてさしまうことがあります。
そんなちょっと行き詰まるような状態こそ、外に出てみましょう。オススメなのは、「窓ガラスを通して外が見える」ところ。例えば、以下のような場所です。
- 外の通りが見えるカフェやファーストフード店
- 電車やバスの車中
- デパートやショッピングモールの自動扉
- 大きなガラス張りの駅施設
このような場所では、窓ガラスを通して、外や中にいる人々の様子を眺めることができ、論理的文章を書く上での「客観的」という構図を物理的に作り出すことができるわけです。
まずは、実況・解説者になろう
窓を眺める場所にきたら、まずやることは、「人間観察」です。窓ガラスから見える人々をみてください。たくさんの人が行き来していて、服装や持ち物も様々、歩くスピードや、待っている時間も違います。
そんな人間模様を眺めていることで、「いま、目の前で起きていること」を客観的に言葉にする訓練ができるわけです。

例えば、いま、目の前に買い物荷物をたくさん抱えて大変そうに歩いている妊婦さんがいるとしましょう。
これを見て、主観と客観では、捉え方がことなるわけです。
[主観的]→かわいそうだ [客観的]→お腹に赤ちゃん抱えながら、荷物をたくさん抱えて歩いていると、視点がことなるわけです。感想文を書くなら、「かわいそうだ」が主になりますし、小論文なら、「たくさん抱えて」という事実に疑問をなげかけ、「なぜ妊婦さんがたくさんの荷物を抱えて買い物する負担をしなければならないのか」という論点を導きだせるわけです。
統計や絵だけだされて、小論文を書かなければならないとき、こうした観察から論点を導きだすことになれていれば、問題に取りかかることが非常に楽になります。
先の妊婦さんの例から、論点として次のようなことが想定できます。
- たくさん荷物を抱えて→助ける優しさがまわりの人にないのか[思いやり]
- 妊婦さんが外出しなければ→家事、育児の負担が妊婦さんに重い[働き方改革、家事分担、男性育児参加]
- 荷物がたくさん→[買い物難民、車社会と街の発展]
など、たった一人の人間の様子で様々な問題や争点を着想することができます。
このような感じで、「客観的」視点をもって、街中の人々の様子を眺めるだけで、小論文を書く訓練さえできてしまうのです。
外に出歩くばかりで、机に向かわないのは問題ですが、発想が行き詰まるなら、新たな考え方の整理やインプットのために、街中に時間を決めて(←ここ重要)、窓ガラスの外を眺めてみてください。
時間的制約があったほうが、受験本番のプレッシャーの中で頭を絞りだそうとするからオススメですよ。
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