”お金”が通用しなくなる日
誰もが「お金持ちになりたい」そう思って、会社で一生懸命働いたり、独立起業したいと思っている人も多くいることと思います。お金があれば何でもできる。お金さえあれば、あれも買えるし、夢も実現できる。今の現実は、お金がないから悪いのだ。そう考えることも多かったことでしょう。
ところが、この「お金」の価値が今、大きく変わろうとしているのです。それは、「お金で買えないもの」がこれから出てくるということです。
これまで、お金は、社会の中で「紙幣・通貨」として、モノやサービスを媒介する手段として、機能してきました。会社で働き、給与を得て、そのお金で家に住んだり、食事をしたり、生活をしていくうえで、「お金」はなくてもならないものです。
しかし、日本では東日本大震災を経て、人の生き方や一生を考える人や、働き方について改めて見直す人も増えてきており、これまでのように「働いて→暮らす」というスタイルから、「暮らすために働く(?)」という順番を逆にする考え方も生まれてきて、私達の「はたらく」という価値観は大きく変わりました。

また、「断捨離」や「ミニマリスト」にあるように、モノの所有に依存せず、最小限のモノだけで効率的に暮らす生き方や、「所有」せず「利用」を前提としたサブスクリプションモデルやレンタル・リースの活用、中古品を売買して、必要なときに必要なものだけ手に入れるなど、モノとの関係性も大きく変わってきたのは誰もが実感をすることです。
こうした流れの中、昨今の自然災害が多発する中で、台風や大雨、河川被害により、農産物が大きなダメージを受け、実は市場流通の中で、食品・食材におけるいい品や良いものは、一般的な市場への入手が困難になってきており、「知っている人や人間関係・取引関係」による市場外流通が増大しており、「お金を出せば誰でも買える、という時代の崩壊がはじまっているのです。
もちろん、飲食店でも「会員制」や「紹介制」にシフトし、お店とお客様が信頼できる関係の中でしか、サービスを提供しないお店も出てきており、「お金と商品」「お金とサービス」の相対的関係が、イコールではなくなってきていることを実感する例もでてきています。
こうなれば、いくら稼いだところで、おいしいものが食べたくても手に入らなかったり、ほしい商品があっても売ってくれなかったり、お金が夢や希望を叶える手段としての地位が相対的に低下し、やがて「お金が”すべてにおいて”通用しなくなる日」がやってきても過言ではない未来が見えつつあります。
私達は「お金を稼ぐこと」を第一にするのではなく、次の社会を生き抜く「価値」を手に入れる方法を考えねばならない時代にきているのです。
「信用」や「共感」が大事な社会の到来
これからは何を大事にしていけばよいのか。それは、人からの「信用」と「共感」をどれほど集めるかがポイント。いくらお金があっても、「信用」がなければ、人はついてきてくれない時代になるのです。一方で、「お金」がなくても「信用」さえあれば、人は集まってきて、しかも、必要な「お金」まで集まってくるという時代。クラウドファンディングで告知した夢や想いに「共感」することで、必要なお金が達成する時代。大事なのは、「その人が何をしたいか」であり、「どのぐらいお金をもっているか」ではないのです。
では、どうすれば、そんな「信用」や「共感」が集められるのか。人の信頼がどうやって集められるかを考えれば、「友達をつくる」ことと同義だと想います。
もちろん、単に知り合いを増やしたり、「いいね」の数を増やすという意味ではありません。「その人のためならやってあげたい」と思う気持ちをどれほどの人に持ってもらえるか。それは「素直」であることが最も大事な価値ではないかと想います。
「成功」することに人々が惹かれるのでは有りません。「失敗」するからその人に興味がなくなるのではありません。成功でも失敗でも「素直に気持ちを話す」ことが、「共感」の糸口を相手に与え、関わり合いを持つことができるのです。
したがって、素直と対極にある行動をあげるとすれば、
- 嘘をつかない
- 言い訳をしない
- 隠そうとしない
- 誇張しない
- 脚色しない
- 陥れない
- 批判・非難しない
などがあげられ、これらの行動をしないことが、「信頼」される存在として生きていく上で重要な要素となっていくでしょう。むしろ、「失敗」や「不安」な気持ちを吐露できる勇気こそが、人との関わりをより密接にし、「共感」の気持ちが、やがてその人の「信頼」につながっている。
これを地でいく生き方をしているのが、キンコン西野さんであり、ホリエモンさんであり、いまは深く内面に向き合ってあらゆることをTwitterで公開している与沢翼さんであると思うのです。
私達も、できるできない、能力がある無しに関わらず、いまの身の丈の自分を吐露するところから始めたら良いのだと想います。「自分はこういう人間です」と。
背伸びする必要も、卑下する必要もなく、
「わからないことをわからない」と言う。
「できないことをできない」と言う。
すべてはここからスタートしていると思うのです。
「考える」より「動く」が先の時代へ
あらゆるリスクや不安を想定して考えることも大切ですが、立ち止まっていては何も進みません。深く考えることも大切ですが、それ以上に一歩でも、一秒でも前に進むことが必要です。
「考えながら動く」
といえばいいでしょうか。そんな一つのことだけに留まらない、「多動」な時代こそが、これから生き抜く上での必要なスタンス。堀江さんが「多動力」をテーマに出版した本はまさにこの時代の幕開けを言及した最初といっても過言ではないとおもいます。
これからは、「時間」で稼ぐ「給与」という形だけでなく、古くは「投資」や「資産」による収入、最近では、アフィリエイトや動画サイトを通して「機会」や「提供」によって収益を稼ぐ個人が出てくる時代です。「長く働けば稼げる」という神話は崩壊するのです。「会社」に捧げる時間よりも、「自分」が主体的に生きることを主軸の時代。
YouTuberがテレビから出演依頼されても、時間効率を考えて断る時代って、マスメディアとウェブメディアが逆転する瞬間に立ち会えたみたいで、なんだか嬉しくも思うのです。ほんと、テレビタレントが儲かるなんていう時代はもうあと数年で終りを迎えるような気がしています。
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